捕まえたサワガニを持ち帰る前に決めること
サワガニを捕まえたら、持ち帰る前に決めておくことがあります。この記事が、このサイトの中心です。
持ち帰るなら、最後まで飼う。
飼えないなら、その場で見て、戻す
「とりあえず持ち帰る」をやめる、という話です。
なぜ「あとで川に放す」ができないのか
ここがいちばん大事なところです。
① サワガニは[川ごとに集団が分かれている](/bunpu/)
→ 海に出る時期が無いので、川を越えて行き来しない
→ 別の川に放すと、そこにいなかったものを混ぜることになる
② 飼育中に病気や寄生生物を持つことがある
→ 野外に持ち込む
③ 弱った個体は、放しても生きられないことが多い
④ 捕まえた場所を忘れる
→ 「元の場所に戻す」ができなくなる
②③④が、現実的な問題です。
「元の場所に、元気なうちに、正確に戻す」は、 実際にはかなり難しいことです。
ですから【持ち帰る/持ち帰らない】を、 捕まえる前に決めておいてください。
川に着く前のチェックリスト
家を出る前に確認します。
□ 入れ物はあるか(水槽・飼育ケース)
□ 夏に水温が上がらない置き場所はあるか ← 最重要
□ 陸地を作れるか(→ [陸地は必要か](/rikuchi/))
□ 隠れ家になるものはあるか
□ カルキを抜いた水を用意できるか(→ [水のこと](/mizu/))
□ 餌は何を与えるか決めているか(→ [何を食べるか](/esa/))
□ 旅行・帰省のときに世話をする人はいるか
□ 何年も生きることを知っているか(→ [寿命](/jumyou/))
最後の2つが抜けやすいところです。
サワガニは10年前後生きるとされます。
夏休みの1か月の話ではありません。
夏の置き場所を先に決める
これが最大の分かれ目です。
飼育下でサワガニを死なせる原因の大半が【夏の高水温】
□ 直射日光が当たらない
□ エアコンの効く部屋、または家の中で最も涼しい場所
□ 昼間に無人になる部屋は、夏に高温になる
□ 玄関・北側の廊下・浴室前などが候補になることがある
「涼しい場所が無い」なら、 持ち帰らないという判断が正しいです。
→ 夏越しと冬越し
何匹まで持ち帰るか
・1〜2匹から始める
・[隠れ家の数](/teishou/)より多く入れない
・[共食い](/tomogui/)する
「たくさんいたから、たくさん」をやめてください。
戻したほうがよい個体
□ [抱卵しているメス](/tamago/)
→ 1匹のつもりが何十匹になる
□ 小さすぎる個体(水質の変化に弱い)
□ 脚が何本も取れている個体(弱っている)
□ 動きがおかしい個体
その場で、捕まえた場所へ戻してください。
持ち帰り方
□ 水は少しでよい([陸でも呼吸できる](/kokyuu/))
□ 濡らした葉・キッチンペーパーを入れる
□ 蓋に空気穴
□ 車の中に置かない・直射日光に当てない
□ 複数なら仕切る
□ まっすぐ帰る
車内は短時間で高温になります。
寄り道をしないでください。
家に着いたら
① いきなり水道水に入れない(→ [水のこと](/mizu/))
② 水温を急に変えない
→ 川の水と水槽の水の温度差を小さくする
③ 隠れ家を先に入れておく
④ その日は餌をやらなくてよい
⑤ 覗きすぎない
最初の1週間で、その後が決まります。
→ サワガニの飼い方
飼えなくなったら
川に放さないでください。
◎ 引き取り手を探す(学校・知人)
◎ 飼い続けられる形に環境を変える
✕ 川・池・水路に放す
✕ 庭に逃がす
「自然に返す」は、優しいことのように見えて、 その川の集団に影響を与える行為です。
持ち帰らないという選択
これは負けではありません。
・その場で見る
・写真を撮る
・数を数える。石の下の他の生き物も見る
・戻す
自由研究も、飼わずにできます。
「その川に何がいたか」を記録するほうが、 研究としてはむしろ強くなります(→ きれいな川なのか)。
子どもと決めるなら
まとめ
- 持ち帰るなら最後まで。飼えないなら、その場で見て戻す
- **「あとで川に放す」はできない。**川ごとに集団が分かれている
- 家を出る前に入れ物・夏の置き場所・陸地・隠れ家・水・餌・留守番・寿命を確認
- 夏に水温が上がらない置き場所が無いなら、持ち帰らない
- 1〜2匹から。隠れ家の数より多く入れない
- 抱卵メス・小さい個体・脚が取れた個体は戻す
- **車の中に置かない。**まっすぐ帰る
- 飼えなくなっても**川に放さない。**引き取り手を探す