サワガニの飼い方──最初の1週間で決まる
先に正直に書きます。サワガニの飼育は簡単ではありません。
理由:夏の高水温で死なせやすい
サワガニは山あいの冷たい流れにいる生き物になる
できないことを先に書くほうが、結果的に役に立つと考えています。
いちばん大事なこと(これだけは)
1位 夏に水温が上がらない場所に置く
2位 いつでも水から出られる陸地を作る
3位 水を汚さない
4位 隠れ家を匹数より多く入れる
5位 餌を偏らせない
1位と2位で、飼育の成否の大半が決まります。
道具を買い足すより、置き場所を変えるほうが効くことが多いものです。
手順1:置き場所を決める(買う前に)
□ 直射日光が当たらない
□ エアコンの効く部屋、または家で最も涼しい場所
□ 昼間に無人になる部屋は、夏に高温になる
□ 窓辺は避ける
□ 暖房の風が当たらない
「涼しい場所が無い」なら、飼わないという判断もあります。
手順2:入れ物を用意する
・プラスチックの飼育ケース、または小型水槽
・蓋があるもの ← 必須
・1〜2匹なら小さくてよい
蓋が無いと逃げます。
甲幅より狭い隙間も通り抜けます(→ 脱走)。
手順3:水と陸を作る
これがサワガニ飼育の型です。
水場 … 浅く。体が浸かる程度
陸地 … 水から自力で上がれる傾斜
体が完全に乗る広さ
上に隠れ家
「水槽の半分が水、半分が陸」くらいが分かりやすいと思います。
手順4:水を作る
✕ 水道水をそのまま入れない(カルキ)
◎ カルキ抜きをした水
◎ 汲み置きした水
手順5:隠れ家を入れる
これは「あると良いもの」ではありません。
・サワガニは食べられる側の生き物になる
・隠れられないと、常に緊張している
・落ち着かない → 餌を食べない → 弱る
□ 匹数より多く用意する
□ 体が入る隙間
□ 上から見えない構造
手順6:入れる
① 水温を合わせる(急に変えない)
② そっと入れる
③ その日は餌をやらなくてよい
④ 覗きすぎない
最初の数日は、隠れて出てこないことが多いものです。
それが正常です。
最初の1週間で見ること
□ 死んでいないか(においで分かる)
□ 水は濁っていないか
□ [陸から降りてこない](/ishi/)ことはないか(水温を疑う)
□ 昼にずっと歩き回っていないか(落ち着けていない)
□ 餌に反応するか
「隠れている」は心配しなくてかまいません。
「ずっと陸にいる」「昼に歩き回る」のほうを気にしてください。
日々やること
毎日 … 食べ残しを取り除く/水温を見る
数日〜… [水換え](/mizukae/)(一部)
随時 … 餌(→ [餌の量と頻度](/esa-ryou/))
食べ残しの放置が、水を悪くする最大の原因です。
やってはいけないこと
✕ 水道水をそのまま使う
✕ 水を全部いっぺんに換える
✕ [脱皮](/dappi/)中に触る
✕ 水槽を叩く・頻繁に覗き込む
✕ 他の生き物と安易に混ぜる(→ [混泳](/konei/))
✕ 夏に暑い部屋に置く
死なせてしまったとき
珍しいことではありません。とくに夏に多いものです。
責める話にはしません。
ただし持ち帰ると決めた以上は最後まで、 という前提は変わりません。
次に飼うなら、夏の置き場所を先に決めてからにしてください。
子どもと飼うなら
まとめ
- **簡単ではない。**夏の高水温で死なせやすい
- 優先順位は1位 涼しい置き場所、2位 陸地、3位 水の清潔さ
- 買う前に置き場所を決める
- **蓋は必須。**甲幅より狭い隙間も通り抜ける
- 水は浅く、陸地は自力で上がれる傾斜+隠れ家
- 水道水をそのまま入れない
- **隠れ家は必要なもの。**匹数より多く
- 最初の数日は隠れていて正常。「ずっと陸」「昼に歩き回る」のほうを気にする