サワガニの色はなぜ違うのか──赤・青・紫
同じサワガニでも、色にはかなりの幅があります。
・赤褐色・オレンジがかったもの
・褐色・黒っぽいもの
・青みがかったもの
・紫がかったもの
・白っぽいもの
どれも同じ種とされています。
地域で傾向が違う
ここがこの話の面白いところです。
・川ごと、地域ごとに色の傾向が違うことがある
・同じ沢のものは、似た色をしていることがある
なぜそうなるのでしょうか。
卵から出たときには、もうカニの形
→ 海でプランクトンとして漂う時期が無い
→ 海を越えて行き来しない
→ 川ごとに集団が分かれる
→ 地域ごとに違いが蓄積する
→ サワガニの卵
色の違いは、この生き方の結果です。
色を決めていると考えられるもの
説明として挙げられるもの:
① 地域集団の違い(遺伝的な傾向)
② 餌の内容
③ 水質・水の成分
④ [脱皮](/dappi/)からの経過
→ 脱皮直後は色が薄い
⑤ 年齢・大きさ
⑥ 汚れ・藻の付着
①が大きいとされますが、断定はできません。
このサイトでは「〜と説明される」の形で書いています。
飼育中に色が変わる
これは実際に起こります。
① [脱皮](/dappi/)のたびに変わることがある
② 餌が変わると変わることがある
③ 脱皮の前は色がくすむ・濃くなる
④ 脱皮の直後は薄い
⑤ 汚れ・藻が付いて黒く見える
③④は正常です。
→ 色や体が変わった
「青いサワガニは珍しいのか」
珍しいと言われることがあります。
ただし注意が要ります。
・地域によっては、青みの個体が普通にいる
・「珍しい」は【その人が見慣れた色と違う】という意味のことがある
・光の当たり方で見え方が変わる
「珍しい色だから」と持ち帰らないでください。
✕ 珍しい色の個体を集める
✕ 売る・交換する
✕ 別の川に放す
色の違いは、その川の集団の特徴です。
移動させると、その特徴が崩れてしまいます。
色を記録する
これは自由研究として成立します。
□ 同じ川で何匹か見て、色を記録する
□ 上流と下流で比べる
□ 別の沢と比べる
□ 写真を撮る(同じ光の条件で)
□ 大きさと一緒に記録する
「同じ光の条件で」が大事なところです。
日なたと日陰では、まったく違う色に見えます。
持ち帰らなくてもできる研究です。
→ サワガニの自由研究
写真の撮り方
□ 水の中で撮る(体が濡れていると色が出る)
□ 日陰か、曇りの日
□ フラッシュを使わない
□ 背景を同じにする
□ 長く手に持たない
→ 捕まえ方
茹でると赤くなる
これはカニ全般に共通します。
・加熱すると、殻の色素が変化する
・もとの色に関係なく赤くなる
生では食べないでください。
子どもと観察するなら
まとめ
- **同じ種でも色に幅がある。**赤・褐色・青・紫・白っぽいもの
- 地域・川ごとに傾向が違う
- 理由は**海を越えて行き来しないから。**川ごとに集団が分かれる
- 色を決めるのは地域集団・餌・水質・脱皮からの経過・汚れ
- 脱皮の前後で色が変わるのは正常
- 「珍しい色だから」と持ち帰らない・別の川に放さない
- 色の記録は持ち帰らなくてもできる研究になる
- 写真は**同じ光の条件で。**フラッシュを使わない
関連
- サワガニはどこまで分布しているか
- サワガニの色や体が変わった
- サワガニの自由研究
- サワガニの脱皮