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サワガニとは──日本にしかいない、一生を淡水で過ごすカニ

サワガニとは、一生を淡水で過ごすカニをいう。

山あいの小さな流れ、湧き水、田んぼの用水路。 石をめくると、その下にいる。

日本固有種であり、一生を淡水で過ごす。


このカニだけが特別なところ

カニの大半は海にいる。

そして多くのカニは、卵から出た子が 海でプランクトンとして漂う時期を持つ。

多くのカニ
  卵 → 幼生 → 海で漂う → 何度も脱皮 → カニの形

サワガニ
  卵 → 卵の中で発生が進む
    → 出てきたときには、もう小さなカニの形
    → 海に出る時期が【無い】

だから一生を淡水で過ごせる。

そして、この性質が全部につながっている。

自力では海を渡れない
 → 川ごとに集団が分かれる
 → よそのサワガニを別の川に放してはいけない

先に、飼うことについて

正直に書く。サワガニの飼育は簡単ではない。

飼育下で死なせる原因の大半が【夏の高水温】

サワガニは山あいの冷たい流れにいる生き物になる。

閉め切った部屋は、夏の昼に30度を超える。

捕まえに行く前に、
   【夏に水温が上がらない置き場所】を決めておく

「涼しい場所が無い」なら、持ち帰らないという判断が正しい。


体のこと

脚は10本 … ハサミも脚に数える(昆虫は6本)
目 … 柄の先にあり、甲羅のくぼみに倒せる
エラ … 甲羅の内側。濡れていれば空気中の酸素も取れる
腹(ふんどし)… オスは細く、メスは広い
大きさ … 甲幅3センチ前後

エラの話が、飼育の設計を決める。

エラが濡れていれば、陸でも呼吸できる
 → 逆に、水中の酸素が少ないと足りなくなる
 → だから【いつでも水から出られる陸地】を作る

探す

このサイトは地名を書かない。

理由:小さな沢の集団は数が限られる。
   人が押し寄せると、その場所から消えることがある

かわりに条件を書く。

① 石がごろごろしている ← いちばん効く
② 水が冷たい(山あい・木陰・湧き水)
③ 一年中、水が涸れない
④ 水がきれい

三面張りの水路にはいない。

水がきれいでも、隠れる場所が無いと住めない。


安全のこと

✕✕ 雨の日・雨の予報の日・雨が上がった直後
  → 上流で降った雨で急に増水する
  → 自分の場所が晴れていても起こる
✕✕ 一人で行く/子どもだけで行かせる
✕  私有地・立入禁止の場所/夜の沢
□ 長袖・長ズボン・滑りにくい靴/帰る時間を決める

飼う

型はひとつ覚えればよい。

半分が水、半分が陸。
  その境目に、自力で上がれる傾斜をつける

優先順位:

1位 涼しい場所に置く
2位 いつでも水から出られる陸地
3位 水を汚さない
  4位 隠れ家を匹数より多く
  5位 餌を偏らせない

道具を買い足すより、置き場所を変えるほうが効く。


困ったとき

「動かない」は、正常なことのほうが多い。

① 脱皮の前後 ← いちばん多い
② 水温(冬は低い/夏は高い)
③ 水質
④ 隠れ家が無い
⑤ 昼間(夜行性)
⑥ 寿命 ← 最後に考える

「死んだ」と思ったら抜け殻だった、はよくある。

症状記事
動かない動かない
泡を吹く泡を吹いているとき
脚が取れた脚やハサミが取れた
ひっくり返るひっくり返って戻れない
脱走した脱走する・家の中で見つけたら
白い・水カビ色や体が変わった
餌を食べない餌を食べないとき
弱っている弱っているサイン

食べるとき

サワガニを生で食べてはいけない。

寄生虫(肺吸虫)のリスクがあるとされる
✕✕ 生・生きたまま・加熱不十分・生のまま漬ける
◎◎ 中心まで十分に加熱すれば食べられる

「色が赤くなった」を加熱の目安にしない。


このサイトの立場

① 採集を煽らない
   「捕まえに行こう」ではなく【持ち帰るなら最後まで飼う】

② 飼育を「簡単」と書かない
   できないことを先に書く

③ 地名つきの採集スポットを書かない

④ 「あとで川に放す」はできない
   川ごとに集団が分かれている

川で夢中になる子と


まとめ

  • 一生を淡水で過ごすカニ。日本固有種
  • **卵から出たときには、もう小さなカニの形。**海で漂う時期が無い
  • だから自力では海を渡れず、川ごとに集団が分かれる
  • **北海道には自然分布しない。**ただし近年、確認例がある
  • 飼育は簡単ではない。死なせる原因の大半は夏の高水温
  • 捕まえに行く前に、涼しい置き場所を決めておく
  • 飼い方の型は半分が水、半分が陸。境目に自力で上がれる傾斜
  • **「動かない」は正常なことのほうが多い。**まず脱皮を疑う
  • **生で食べてはいけない。**十分に加熱すれば食べられる